第十回 宮城を選んだ人~佐野将さん編~

NPO法人エムケイベース代表であるサイトウ愛がお届けするコーナー。題して、「宮城を選んだ人」。仙台を中心として宮城で出会った「宮城を選んだ人」や「宮城を好きな人」を紹介しながら、宮城の魅力を探訪しています。

今回登場してくださるのは、自動車メーカーのマネージャーであり、2児のお父さんでもある佐野将さんです。
このコーナーの第八回に登場してくださった、横井曜子さんから紹介されたことがご縁で出会うことができました。

横井曜子さん記事:https://mamabeonline.net/choice-miygai/2572/

東日本大震災後、工場誘致と共に仙台に移住されて、志高く、自ら宮城を選んだパパさんがいるんです。
部下にワ―ママさんもいらっしゃって、すごく理解のあるマネージャーさんでもあり、素晴らしい方です。
さらに、休日は小学生に野球も教えているのだとか…。ぜひ会ってみてください!

この紹介文、なんだか胸がワクワクしませんか?
こうやって新しい出会いが生まれ、ご縁がつながっていくことが、私の最大の喜びです。
では早速、佐野さんの話をはじめていきましょう!

 

「おれのわがままだから、一人で行くよ」と東北へ

社長の言葉に胸あつでした

静岡県出身の佐野さんは、現在、宮城に工場がある大手自動車メーカーで働いています。

東日本大震災が起き、企業として「復興支援」の形を模索している中にメンバーとしていた佐野さんは、社長の一言で東北に来ることを決意したと言います。

社長が描く東北の「復興」にかける想い、決意に心を一発で奪われた感覚でした。
義援金を渡すとかそういう一過性の支援ではなく、東北の地で車を生産し、雇用を生み出し、企業と地域が一体となって復興の道を歩む、決意だったんです。
その決意に心を射抜かれ、東北での車づくりに参画することを自ら希望したんです。

――――奥さまは、どうされたんですか?

当時、静岡に家も建てていたし、息子たちは3歳と0歳…。おれのワガママだし一人で行くよと妻に伝えましたね。
はじめは単身で行く気だったんですが、しばらくしてから、「一緒に宮城で暮らすこと」を妻が決意してくれて、子どもを連れて移り住んできてくれたんです。

妻は、スパッと決めてくれることが多くて、その時もスパッと覚悟を決め、縁もゆかりもない宮城へ来てくれました。

 

仙台は、子育てに選択肢が多く、熱い出会いが多い

静岡県内でもいわゆる田舎で生まれ育ったという佐野さんは、仙台の子育て環境をこう捉えていました。

自分が育った地域と比べても、仙台は子育てすることの選択肢が多いと感じましたね。例えば、習いごとも選ぶことができますよね。私の田舎では、例えば〇〇やるならこの教室しかない、と言うように一個しかないから「比べて選ぶ」ということができないわけです(笑)

住みやすさも感じていますけど、息子たちが通った幼稚園の素晴らしさもよかったと思うところです。
まるで森のように広い環境とか英語教育もそうですけど…都会ではこのような環境は通わせてあげることできなかったと思います。

 

最初は賃貸の一軒家に暮らしていたのですが、手狭感も出てきたので思い切って一軒家を購入しました。
今住んでいる地域は、かつて栄えた住宅街だったんですけどね、高齢者ばかりの住宅街になっています。
それが残念な点ばかりではなくて…
子どもたちが地域のおじいちゃん、おばあちゃんに可愛がってもらっているんですよ。
声かけてくれるし、気にかけてくれる地域の人がいるのは子どもにとってもいいことですよね。

団地の高齢化は、仙台市内多くの場所で起きていることです。
マイナスに捉えがちな高齢化を、「子どもにとっていいこと」とプラスに捉えられる佐野ご夫妻のすばらしさを感じずにはいられません。

出会いという視点からいくと、仙台は支店経済なこともあるからなのか、出身地の多様性がありますよね。そして、個人の想いやエネルギーにバラエティがあるな、とも感じています。震災を経験しているということもあるのかもしれませんが、想いの強さが高い人にたくさん出会うことができていますね。

私も佐野さんのような方に出会えたこと、仙台に来てよかったことの一つに加えさせていただきます♪

 

相手を変えるのではなく、自分を顧みること

こんな上司がいたらいいな、ナンバーワン

会社のマネージャー職にある佐野さんは、一時期マネージメントに悩んでいた時があったそうです。
部下の扱い方、接し方もそうですが、ビジネスに関するあらゆることを学ぶべく、ビジネススクールの扉を開いた佐野さん。

そこで学んだのは、「相手を変えるのではなく、自分を顧みるようにすること」「自分を俯瞰してみて、自分自身にちょっと考えてみて!と声をかけられるようになったこと」。

お父さんが本気で学ぶ姿はお子さんたちにも良い影響を与えたそうで、「お父さんも頑張っているし、ぼくも頑張ろう」と一緒に本を読んだりすることも増えたと言います。

現在、子育て中のママ5名を含む40名程度の部署の中でグループ長を務める佐野さん。ママ社員さんの働き方には感心することが多いそうです。

お母さんをやりながら働いてくれていますが、時間の使い方、時間の組み立て方がすごく上手だなと感心することばかりなんですよ。時短勤務で働ける時間が決まっている分、効率性も高いんですよね。

16時に帰社する時に、「お疲れさま」と声かけますが、お母さんたちにとっては本当の「お疲れさま」はまだやってきませんよね。子どもを迎えに行ってごはん作って…と16時以降もやることいっぱいでしょ?「おつかれさま」というのが申し訳ない気分になる時もありますよ。早く帰るのが申し訳ないような気持ちでいるメンバーもいそうですが、お母さんの代わりは他にはいませんし、業務はちゃんとこなしているんだから、堂々と帰ってほしいと思います。

上司にしたい人ランキング仙台版があったら、ナンバーワンに君臨すること間違いなしの佐野さん。
子育てをしていても働くことを諦めなくてよいママたちが、仙台でもたくさん増えてくれることを期待したいですね。

 

子どもと地域と「野球」でつながる

コーチ・佐野さん

プライベートでは、小学生の息子さんたちが所属する野球チームのコーチをつとめている佐野さん。
ご自身のかつての野球経験を活かして、週末の指導にあたっています。

親のエゴで長男は野球をはじめてくれた、という部分もあるかもしれないんですけどね(笑)
一緒に楽しめることがあるのは、嬉しいことです。
それに、野球メンバー同士のつながりもいいですよ。助け合いながら子どもを育てていく、そんな雰囲気なんです。

お父さん、夫、会社のマネージャー、野球のコーチ。
佐野さんはそのどれも全力で楽しんでいるようでした。

あの時、熱い想いと勇気で宮城を選んでくれた佐野さんと、その想いを応援し続けているご家族の仙台暮らしが、これからも幸せでいっぱいでありますようにと願っています。

佐野さん、お忙しい中お話を聞かせてくださってありがとうございました。
曜子さん、素敵なご縁をつなげていただきありがとうございました。
今度はみんなで会いましょう。

© 2022 mamaBEonline! - NPO法人エムケイベース