【仙台こどもの教育探究】保護者として仙台GIGAスクールを活かす方法

日々子育てを探究しながら、時々「コソダテ」という迷路の中で出口が見つからずもがいている3児の母、エムケイベース代表の愛です。雨がやっと降った仙台は、少しだけ涼しくなりました。降りすぎても困るし降らなくても困る雨ですが、今の仙台にとっては恵みの雨ですね。

さて私は、仙台で子育てをしている者として、「仙台の教育環境ってどうなの?」と常にアンテナを巡らせ考えています。
私が見聞きすることは仙台全体の教育環境ではなくあくまで一部ではありますが、今回は『仙台GIGAスクール』について探究したいと思います。

✓今の仙台の教育環境(主に小学生)について疑問がある
✓子どものパソコン利用について悩んでいる
✓自分の時代の学習環境と違いすぎて、どうしたらいいか悩んでいる

といった方に読んでもらえたら嬉しいです。

子どもの日常が変化「ランドセルの中にはパソコンです」

『これからの社会を、たくましくしなやかに生き抜く力を育む』
これは仙台GIGAスクールの方向性を示したキャッチフレーズ。高度に発展した情報化社会を「たくましく」「しなやか」に生きるために、必要な資質・能力としての情報活用能力を育成し、自らの学習を調整しながら粘り強く取り組む態度を育成し、多様な学びで児童生徒に豊かな創造性を育むとしています。

スマホの存在が当たり前の時代で生まれ育った子たちですから、機器を使いこなす能力は素晴らしく、応用力もすごいのですが、去年までは、息子たちが通う小学校ではICTが活用されることはほとんどありませんでした。
しかし、今年度に入ってからは、「毎日、パソコン持ち帰り」が日常に。授業ではもちろん日々の宿題もパソコンで行うことが当たり前になりました。

令和3年度は「慣れる」ICT教育、令和4年度はそのICT教育を「日常」とし、令和5年度以降は「児童生徒が、自分の学びを広げる ICT活用」を目標に教育が動いているため、息子の学校でも大きな変化が訪れているのだと思います。

これまでの学習法と新しい学習法の良いところをミックスさせて

このように追っていくと、いい事尽くしのような気持ちになるのですが、保護者として子どもと共にパソコン学習をしていく中で度々困難にぶつかることがあります。また、心配なこともあります。

小学生の息子が2人いるママからはこんな声が寄せられました。

息子が通っている小学校では、今年度から宿題が基本的にパソコンで出されるようになりました。 漢字の場合、習った漢字をタブレットの画面に書き順を守りながら複数回書きます。 書き順だけでなく、「とめ、はね、はらい」も判定されて、間違えていたらやり直しになります。

これまでは習った漢字を、以前に習った漢字と組み合わせて例が出され、それをノートに書く宿題でした。たとえば「漁」という漢字を習ったら、「漁港」「漁船」と見本があり、それを見ながら書くといった具合です。そのため知らず知らずのうちに以前習った漢字を復習していたようです。タブレットでの宿題になって書くことがなくなった過去に学んだ漢字を、すっかり忘れてしまっていることに夏休みの間に気づいて、愕然としました!

2年生になる我が家の次男の場合は、算数で「長さ」を測る授業を終えた後の宿題をしている時、怒っていました。
画面上だと目盛りが見にくく、読み取りが難しいことが理由のようで、怒りを画面にぶつける場面も…。
見かねて手を差し伸べるのですが、たしかに読み取りにくい!!!イライラしてしまう理由が分かりました。

学年による活用能力差、学校による活用差、クラスによる差も激しいですが、授業でも家でもパソコンを使うので、デバイスに触れている時間が飛躍的に伸びてしまったという心配な点はあります。
宿題をするために触るというより、時間が出来たら触っている…という状況が増加。
5年生になる長男のクラスでは、みんなでタイピングゲームにハマっているらしく、その速さや正確さを競うために、暇さえあればパソコンを開くという時もありました。

育んでほしい技術であるがゆえに、また友達とのコミュニケーションの一環として「禁止!」することは難しいのですが、触れる時間についてはきちんと話し合いをしなければならないと思ったエピソードです。

いい点を挙げると、担任の方針による差はありますが、週単位で宿題を出されることで、自分の予定に合わせて計画的に学習をする能力が自然と磨かれやすいといったところ。(逆に個人差が出てきやすい点はあります)

このように学校がリードして学びを深めてくれることは大歓迎なのですが、保護者としては、こういった新しい教育に対するリテラシーをもち、情報を更新していく必要があると思います。
さらに、プリント学習の場合、親が丸付けすることがほとんどですが、パソコン学習だとその必要がなくなったという利点はある一方、子どもが「何につまずいているのか?」「何を難しいと感じているのか?」が把握しづらいという懸念点があることがわかりました。

画面の向こう側に広がる世界はすべてお任せ、ではなく、時々はプリント学習の時のように、子どもの現在地を確認する意味でも関心を持っていてほしいと思います。

(文:mamaBEonline!齋藤)

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