第四回 宮城を選んだヒトビト

mamaBEstyle!副代表のaiがお届けするコーナー。題して、「宮城を選んだヒトビト」。仙台を中心として宮城で出会った「宮城を選んだヒト」や「宮城を好きなヒト」を紹介しながら、宮城の魅力を探訪しましょう。地方定住や新しい暮らし方を模索している人や、子育て真っ最中のママたちの参考になったら嬉しいです。

自然な流れで「店を継ぐ」

「まるよ食堂」鈴木凱弥君

今回は、シリーズ初・1男1女のパパである、鈴木凱弥(ときや)君に登場していただきます。宮城県栗原市築館町出身のときや君は、日本料理人。今年はじめ、勤めていた老舗の日本料理店を退職し、ご実家の「まるよ食堂」を継ぐため、それまで住んでいた仙台の街中から一家で地元へ戻りました。

「昔から店を継ぎたいと思っていたみたいなんです。それまで鈴木さんのおばあちゃんとお母さんが店を切り盛りしていたのですが、おばあちゃんが昨年夏に少し体調を崩してしまって…。もうすぐ2人目も生まれるし、私の仕事は仙台市内だからどうしよう…と悩みは尽きなかったのですが、これ以上考えても仕方ないかもと思っていた時に、ちょうど新築一戸建てがお店のそばに建つことがわかって、思い切ったんです。」

こう話してくれたのは、ときや君の奥さん。優しさあふれるその雰囲気とは裏腹にしっかり者。ときや君を支えています。お付き合いしている時から今でも変わらずときや君を「鈴木さん」と呼んでいるんだとか。若い二人の丁寧な夫婦の形が透けて見えるような気がしました。

 

このまま「まるよ食堂」の話をしたいところですが…築館?どこだ?と思われるそんなあなたのために、少しだけ、栗原市・築館(つきだて)を紹介しましょう。

自然の恵みと大地がすぐそばに

2005年、栗原郡の10の町が合併しできた栗原市は、宮城県の北部に位置しています。約800平方キロメートルと宮城県内でもっとも広い面積を誇る、自然豊かで美しい場所です。市内北部には標高約1,626メートルの「栗駒山」があります。また、伊豆沼・内沼は、毎年2,000~3,000羽のオオハクチョウがやって来る日本一の越冬地なんです。

 

ちょうど、「まるよ食堂」からの帰路で内沼に寄ってみたら、ハクチョウやカモたちを間近で見ることができました。広がる大きな空を背景にスッと立つハクチョウに興奮した我が子たちも、懸命に餌をやったり、話しかけたりしていました。

ハクチョウの群れが夕日に映える

旧栗原郡の町の一つである築館町は、奥州街道の宿場町として古くから栄えていました。「まるよ食堂」のすぐそばには、かつての鉄道の駅があったと言います。その面影は今では仙台市内と結ぶバス停に変わり、食堂前は旧四号線にも関わらず、路線バスが往来しています。ときや君の幼少期は、小さなデパート、呉服屋さん、お茶屋さんなどの商店が多く立ち並んでいたそうで、駅を中心としたかつての“町の繁栄”を感じました。

 

しかし、“栄えた町”に陰りが見えはじめ、シャッターが閉まったままの店も目立ってきたようです。地域おこし協力隊が中心となって活動している、イラストが描かれたシャッターも見つけましたよ。

栗原市キャラクター「ねじりほんにょ」

ノスタルジックな空気を感じながら、「まるよ食堂」を起点とした散歩もおススメです。

馴染みのある豊かさに会いにいく

さて、「まるよ食堂」に話を戻しましょう。扉を開けた途端「ただいま~」と言いたくなる懐かしい雰囲気のまるよ食堂。私が訪れた時も、お一人さまから家族連れまで“常連さん”がたくさんいました。うどんやラーメンなどの食堂定番メニューが人気であることはもちろんですが、私は「原人ラーメン」という名前に惹かれて注文。

エスニックな味わい・原人ラーメン

美味しく完食した「原人ラーメン」の由来はこちらにゆずりますが、https://www.maruyoshokudou.com/248/

帰り際に“お土産”としていただいた「厚焼き玉子」もとっても美味♪さすが日本料理の料理人・ときや君がつくるだけあって、懐かしさ溢れる店の雰囲気とはひと味違った、“上品な”厚焼き玉子。お持ち帰りにも喜ばれる商品です。

「まるよ」の印が目印

こども大好き・奥さん大好き・家族大好きなときや君の内面が現れている無邪気な笑顔は、見ているだけで周りを幸せにするパワーを秘めています。

「食堂の前は魚屋さんをやっていたり、さらに遡ると先祖は養蚕に関わる仕事をしていたみたいなんですよ。“商売”というくくりから考えると僕で8代目になるらしいです。かつて勤めていた料亭みたいに“チームで仕事”するということはなくなったし、コロナ禍もあって厳しい状況もあるんですけど、頑張っていきます。」

店先でこう話してくれる「まるよ食堂」のときや君のそばではパパ大好きな2歳の娘さんが寄り添っていました。店内には、てきぱきと店を仕切るお母さんがいて、奥の座敷にはスヤスヤ眠るかわいい息子さんがいて…。そして一番の理解者である奥さんがいます。

 

“家族と共に生きる”そのものの姿に、“馴染みのある豊かさ”を感じました。栗原に行く時には、ぜひ「まるよ食堂」のときや君に会いに行ってくださいね。

まるよ食堂

子ども大好きなメニューもあり、子連れごはんには有難い座敷も完備しています。定休日の情報はもちろん、町の紹介なども載っている「まるよ食堂」HPもぜひご覧ください。

https://www.maruyoshokudou.com/

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