【小学校運動会】宮城の運動会を大調査

地域色が出やすい、小学校の運動会

5月も残りわずかですね。あっという間に運動会シーズンとなった宮城県内の小学校ですが、運動会は地域色、いわゆるその地域の特徴や慣習などが大きく影響しているのではないか?と県外出身者である私は感じていました。

 

地域の一大行事として行われる”地域ぐるみの運動会”もあれば、地域とはほぼ関係なく学校独自で行われる運動会もあります。

また、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、昨年5月の運動会は中止となったり、時期をずらし秋頃に規模を縮小して実施した小学校が多かったようです。コロナ禍において”運動会のあり方”も変化をとげています。

 

そこで、宮城県内おもに仙台市内の小学校の運動会を緊急大調査!

実際に子どもを小学校に通わせているママたちにいただいた情報から、宮城で受け継がれている運動会ならではの慣習や、変わりつつある運動会と地域の関係性がわかってきました。

地区ごとで参加する運動会

うちの小学校は地区が8つあって、毎年地区ごとにテントを建てています。そこに地区のおじいちゃん、おばあちゃんが来る時もあるけど、最近は父兄と祖父母までが中心かな。コロナが流行る前までは、午前の部、お昼ごはん、午後の部と1日がかりで行われていたね。運動会当日は、実施を知らせる花火もあがるのは続いているけれど、最近はメールも使えるし、そろそろなくなるかもしれないね。

こう教えてくれたのは、宮城県美里町に住む4人のお子さんを育てているYママ。野菜や米をご家族で育てているだけでなく、美味しくて体に優しい料理やお菓子を作ってマルシェなどで販売している、やわらかスマイルがキュートなママです。

 

Yママの子どもたちが通う小学校は全校生徒が少ないこともあって、出し物は2学年合同で行います。今年は5月末に学校全体で1回の開催になり、2時間くらいで終わるスタイルに。

ここで受け継がれているのは、運動会の締めに必ず踊る”北浦音頭”と呼ばれる踊りで全員で輪になって踊ります。一時期指導できる人がいなくて存続の危機に面したこともあったようですが、地域の伝統として残っています。

 

子ども会で参加する運動会

子ども会ごとに分かれて子どもたちは座るんだ。さらにうちの学校は地区の運動会と同時開催だから、町内会競技という競技もあるんだよね。

子ども会ごとにお弁当が支給されて、子どもたちはそれを食べるよ。私は県外出身者なんだけど、運動会にお弁当作らなくていいことに少しさみしいなという気分になったかも。

あとは「実施を知らせる花火」はあがるね。学年ごとに、すずめ踊りやよさこいソーランなど受け継がれている演目があるよ。

こう話してくれたのは、仙台市宮城野区のある小学校に子どもを通わせているSママです。運動会の飾りの定番と言えば”万国旗”という思い出がありますが、この学校では”鯉のぼり”が飾られていると教えてくれました。

 

コロナ前までは、地区からのお弁当支給があって、地区の人も参加する運動会でしたね。

今年は一日の中で2学年ごとに時間をずらして開催される予定です。朝から「開催を知らせる花火」もあがっています!

子ども会は”暗黙の了解”として入ることになっています。子ども会に入っていないと、リレーへの参加意思表示が出せなくて。学年の代表対抗リレーはなくて、〇丁目対抗リレーがあるんですよ。

仙台市宮城野区にある小学校に子どもを通わせているKママからの情報です。私の息子が通う仙台市泉区内の小学校は、子ども会の入会は自由意志によるため入会していない子も多くいて、「子ども会」が運動会に影響を及ぼすとは驚きでしたが、同じ仙台市内での違いには興味深いものがありました。

 

運動会で受け継がれる、すずめ踊り・エイサー・ソーラン節・よっちょれ

仙台といえば「すずめ踊り」

 

毎年5月に開かれている「仙台・青葉まつり」の風物詩「すずめ踊り」には、こんな由来があります。

仙台のすずめ踊りは、慶長8年(1603)、仙台城移徒式(新築移転の儀式)の宴席で、泉州・堺(現在の大阪府堺市)から釆ていた石工たちが、即興で披露した踊りにはじまるといわれています。

西国らしい小気味よいテンポ、躍動感あふれる身振り、伊達家の家紋が「竹に雀」であったこと、はね踊る姿が餌をついばむ雀の姿に似ていたことから「すずめ踊り」と名付けられ、長く伝えられることとなりました。

(参照:仙台青葉まつりすずめ踊りの由来・概要 | 令和3年 第37回 仙台・青葉まつり (aoba-matsuri.com)

 

仙台市泉区にある小学校では、毎年中学年が「すずめ踊り」を披露、同じ泉区内の別の小学校では1~3年合同で「すずめ踊り」を踊っています。

その他には、高学年による「南中ソーラン」を披露する学校が泉区内や青葉区内に複数ありました。また、「よさこいソーラン」を踊る泉区内の小学校もあり、”よっちょれ”と呼ばれる「よさこい」を披露する青葉区や泉区の小学校もありました。

 

時代と共に変化し、学校によって異なる「踊り」は、運動会の演目の中でも特に注目しますよね。私も長男が1年生の時、運動会で見た6年生たちによる「よさこい」に強烈に感動したことを覚えています。お揃いのTシャツを着て息を合わせて踊り、盛大なアンコールを受けて最後までやり切る子どもたちの姿は、感動そのもの。低学年にとっても”憧れの的”になります。

 

しかし、コロナ禍になり学校全体で運動会が開催できない学校が増え、子どもたちが「少し先の憧れ」に間近で触れる瞬間や、感動をみんなで分かち合う空気が少なくなってしまっていることは、寂しい気持ちになります。

 

【踊りプチ情報】

<南中ソーラン>1986年(昭和61年)、市立稚内南中学校の文化活動の一環として、教師と生徒の共同作業により考案。稚内の基幹産業でもある“水産”をイメージでき、ニシン漁の沖揚げ作業動作を取り入れた振り付けが特徴の正調のソーランを、ロック調にアレンジした踊りです。1992年(平成4年)に、今の“南中ソーラン”の形に洗練された。

(参考:南中ソーラン | 稚内ブランド公式ウェブサイト (wakkanai-brand.jp)

 

運動会の「花火」は宮城ならでは?

運動会当日の早朝、「実施を知らせる花火」として広く宮城県内では花火が上がります。

ママたちへの調査でもコロナ禍前までは「花火があがっていた」という学校が多く、宮城県内出身のKママは、「自分たちが子どもの頃はどこの学校でもあがっていたと思うよ。この花火で目覚めることもあったね。」と思い出を語ってくれました。

 

早朝の花火に「やめて」の声 運動会知らせる東北の風習、仙台では見送る学校増加 | 河北新報オンラインニュース (kahoku.co.jp)

こちらのニュースよると、今では「実施を知らせる花火」をやめている学校が増え、昨年6月の調査では宮城県内186校中90校(運動会の複数実施など重複を含む)が見送っていることがわかったと書かれていました。

 

地域に残る風習が、時には誰かの迷惑となることもあります。さらに学年別分散運動会や複数の日程で体育参観のような運動会が開かれるようになった現在は、”一斉に実施を知らせる必要性”がなくなりました。また、全校一斉メールが機能している学校も多いため、長く受け継がれ、子どもの頃の記憶の一部となっていた”一発の花火”は時代と共に風化していくのかもしれません。

 


いかがでしたか?小学校行事の中でも大きな扱いとなる「運動会」は、時代の流れと刻々変わる世の中の状況によって、「改革」や「見直し」をせまられたイベントになっています。

 

クラスの男子がいつもより格好よく見えたり、少し上の先輩の活躍にドキドキしたり、苦手なかけっこに出たくなかったり、優勝してクラスみんなで喜びをわかちあったり、負けて悔しがったり…。

「わたしの運動会の思い出」を今一度思い起こしながら、今の状況下の「子どもたちの運動会」をぜひ堪能してください。

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