震災を経験したママの話を未来へつなぐvol.2

3月1日に開催した細谷さんによる「大切ないのちと財産の守り方」講座を元にして、mamaBEstyle!メンバーの学び合いを毎月2回公開しています。

今回は、「震災を経験したママの話を未来へつなぐ」の2回目をお届け。

 

家庭での防災力向上の大切さを感じているのに、実感がわきにくく行動に移しにくいという悩みを抱いていました。

そこで…この悩みを解決し「我が家の防災力」を確実に高めていくために、ある人々の力を借りることにしたのです。

・東日本大震災を経験したママたちの声を集めてみよう

・その一つひとつの経験を未来へつなげていこう

10年前のあの日、仙台市内で子育てをしていたママたちの経験を少しずつ、ていねいに集めています。

どこに住んでいたか、また子どもの月齢・年齢によって大変だったことは違うし、苦労の大小はあるかもしれません。けれど、大きな困難を乗り切ったママたちの力は、この街の確かな記録です。

忘れてしまいそうなあの時の記憶、忘れてしまいたいあの時の記憶を、ママたちは届けてくれました。

 

自分の経験が誰かの役に立つのなら…

ママたち全員の共通の願いを、ぜひ受け取ってください。

 

友達親子に手を差し伸べられないつらさ

当時1歳の娘を育てていたYママは、現在3人の娘さんを育てています。

ゆったりした優しい雰囲気をもちながら、ユーモラスのある天然っぷりをのぞかせてくれる、チャーミングなママです。

パパは警察官ということもあり、当時は官舎に暮らしていたそうです。

当時、友達親子とお別れ会をしていたYママ

 

ママ友たちと引っ越しが決まった友達のお別れ会を我が家でしていたの。5人のママと5人の1歳児がいて。そこにあの揺れがきてね。壁が崩れるわ、物は倒れるわ…。家は10階建ての4階だけど、大きな波に揺られた船に乗っている感覚だったな。

私以外のママは土地勘がなかったから、全員をなんとか車に乗せて、我が子はおんぶしたまま運転して、近くの小学校の体育館に避難したの。私の実家は比較的近くだったから、親が体育館を訪ねてくれて。まずは私と娘だけ実家に帰ったの。

あとから友達親子全員を実家に呼び寄せようと思ったんだけど、親からそれは難しいと言われて。それが一番つらかったんだ。

 

母は強くいなくちゃ!と痛感した出来事

つらい気持ちを抱えながらも、食材や布団などを友達親子に届けたYママ。

助けたい一心と自分ができる最大限のことをやり続けたのです。

友達家族は結局3日間避難所で過ごしてね。トイレのにおいがひどかったり、お年寄りの世話をしたりしていたみたい。自分にも1歳児がいるのに、本当に大変な思いをしていたと思うんだ。

みんなね、パパが警察官だったから肝心な時にいないのよ。だから、母は強くいなくちゃ!を思い知らされた時だったな。

家族全員で助け合いたい瞬間だけど職業によってはそれが難しいということ。

Yママからこの話を聞いた時、ひとつの災害にも様々な側面が存在することを改めて教わったと同時に、「母の偉大さ」を目の当たりにしました。

 

キャンプの知恵と大地に暮らす知恵

さて、ご実家で生活を送ることになったYママと娘さんは、どのような生活を送っていたのでしょうか。当時の様子を詳しく教えてくれました。

アウトドア好きでよかった

 

うちの親がアウトドア好きのおかげで、炭があったから火を起こしてごはん作ったり、庭にウッドデッキがあったから、日が暮れるまでは庭でお日さまの下にいたんだ。「日の出とともに起きる、日の入りとともに寝る」そんな生活だよ。

 

キャンプの知恵があって、さらに庭に畑がある。そして、湧き水の出る場所を知っていたりも。大地に暮らす方法を知っている人は強いな、と感じたんだ。

あとは、冷凍ごはんを大量にストックしていたり、いつも1週間分の食材をまとめ買いするんだけど、その直後だったから助かったってのもあるかもしれない。たまたまオムツもまとめ買いしたあとだったんだよね。娘は、大きなバケツの中に沸かしたお湯と水を混ぜたものにいれてあげて。まるでお風呂のように楽しんでいたよ。

ライフラインが止まっても、なんとかして他の方法を探す。「生き延びる知恵」は、ふだんの生活や趣味の中から得ていくものなのかもしれません。

 

潤沢な備蓄は、不安な心を支える

おむつやおしり拭き、日常必需品や食料を私はふだんから多めに購入しているの。

有事の時は必ずテンパるから、こういう備蓄は心の支えになると思うよ。

こう話してくれたのは、当時6歳の娘と2歳の息子を育てていたJママ。

そのお子さんたちも、今や高校生、中学生となり、Jママはたくさんの後輩ママたちの良き相談相手として、仙台で活躍されています。

 

あとは、物が少なかったのと、低い家具で暮らしていてよかったと思ったの。地震の片づけがほとんど必要ないくらいで。だからその日からいつも通り家族で寝られたことはよかったな。

最小限の苦労で済んだんだ、とほっとしたのですが、反省点があるということも話してくれました。

 

事前に病院を把握することと、情報のコントロール

息子がね、震災翌日から下痢嘔吐症状がでて。でも、急患センターは停電のため閉鎖と聞いたり、街の病院のお医者さんや看護師さんたちは、大きな拠点病院に集結すると聞いたりして、診てもらえる病院を探すのが大変だったんだ。

たまたま自家発電で診察をしている病院があると聞いて、なんとか受診できたものの・・・こういう情報は事前に把握しておけばよかったと反省したんだよね。

 

さらに、ラジオをつけっぱなしにしたことは良くなかったと反省しているの。何が起きたのか知りたくて混乱のままラジオに聞きいっていたけど、子どもに聞かせなくてもよかったかもと今では思う。その後のテレビ報道もそうだけど、親が動揺しているとどうしても子どもに伝わるからね。

情報を得たい一心でラジオやテレビをつけるのは当然だと思います。

しかし、子どもの目線にたつと、過剰な情報になったり、恐怖心をあおったりすることにもなるのかもしれませんね。大きな気づきをもらいました。

 

Jママは、震災を機に「風呂バンス」というものを購入したと教えてくれました。

初めて聞いた商品なので調べてみたら、水からの湯沸かしが可能で、お湯が冷めないように加熱で保温することができる「いつでも温かいお風呂」を実現するものでした。

・ポータブル大容量電源

・ガソリン携行缶

・風呂バンス

Amazon.co.jp : スーパー風呂バンス1000 : ホーム&キッチン

 

いかがでしたか?

あの日起こったことは同じだとしても、ママたちの経験は一つとして同じものはありません。

「日ごろの暮らしぶりや買い物の習慣を変える」といったことからでも、防災力は高められることを実感しました。

 

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