【ママが学ぼうシリーズ】おうちでの性教育、どうしたらいい?②後編

ママが学ぼうシリーズ第一弾として、講師にJAPAN ALIVEのお二人をお呼びし、「おうちでの性教育、どうしたらいい?」というテーマのもと、連続3回講座のうちの二回目を6月22日に開催いたしました。

この時の講座のレポートをお届けします。

二回目講座前編のレポートはこちら:https://mamabeonline.net/mamabestyle/3775/

二回目は「年齢に応じた性教育のアプローチ」について学びました。
後編では、7歳以降の発達と性教育のアプローチについてお伝えしていきましょう!

9歳頃までは、親の影響大。親が教えられることをしっかり伝えよう

ママの背中ですやすや♪

小学校低学年に相当する7歳~9歳頃は、思春期に備える時期なのですが、この頃までは、親との関わりが何よりも強固であるため、親が教えることを素直に受け入れやすい時期でもあります。

ただ、友人からの刺激も受けやすくなったり、デジタルな世界に触れる年齢も低年齢化しているため、善悪を教えていくことも大切だとるつさんは話します。

世の中には残念ながら、いい人と悪い人がいるってことを伝えてほしい時期です。
一人で登下校するようになったり、行動範囲が広がっていくため、「悪い人」に会ってしまう可能性もそれまでより増えていくわけです。あとは「性犯罪」に巻き込まれてしまう可能性もあります。
我が家では、怪しい人や悪い人が近づいてきたら…という想定で自分の身を守る方法をシミュレーションして教えています。

身体を清潔にしておくことは、継続して伝えていく必要があります。
そして、絵本ではなくマンガだと読んでくれるという子も増える頃。絵本にとらわれず、マンガも「おうちで性教育」するためのツールに入れてあげるといいですね。

10歳以降、身体も心も急成長。思春期に余裕をもつためにできることは?

 

スクリーンを一斉に撮影するママたち

まるで記者会見のように、撮影しています!

プチ思春期となる10~12歳頃は、少しずつ親から離れていく時期です。
親より友達の影響を受けやすくなり、親への反発も増えていきます。
ただ、「時々かまってほしい」という甘えたい気持ちはあるので、親としては適度な距離感を保っていくことが大事です。

この時期の男の子は、性的な興奮を感じることで「勃起」をしたり、性的な夢を見ることで興奮して射精する「夢精」を経験する子もでてきます。
朝起きたら「下着が突然汚れている!」というびっくり体験をする可能性もあるので、知識として予め伝えておいたり、一緒に学んでおくこともおすすめです。

また、早い子では10歳頃に「精通(はじめて射精すること)」を経験する子もいるのだとか…。
大人の身体へ成長している証でもありますが、それと同時に、女性を妊娠させることができることを意味します。
身体についての正しい知識を伝えていくことも必要ですし、下着の洗い方なども教えておくといい
ですね。

次に、13~15歳頃は、より一層、仲間の影響を受ける時期。親の言う事が届かなくなることが多いでしょう。
子ども側からすると、誰かと比較して自分は劣っていると感じる場面が増えるのですが、これは自分を客観視できるようになってきた成長の証。自立心と不安感が交錯している状態なんです。

もし、面と向かって話をしてくれないようになったら、「子どもがやっていることに興味をもつ」こともおすすめです。
好きなゲーム、アイドル、よく聞く音楽など、子どもが築いている世界の中に大人がお邪魔する感覚で。
そして、その世界を認めて一緒に楽しんでしまう気持ちでいるといいですね。

「性教育」の面から考えると、親や大人の経験談を伝えていくことも良いですよ。
手のひらの中に情報があふれる時代を生きる子たちですが、生きた確かな経験談を伝えていくチャンスでもあります。

さて、そろそろ子どもというくくりを卒業する16~18歳頃となります。アイデンティティや生き方そのものを模索する時期です。
皆さんにもそんな時期ありましたか?
この頃は、親ではなく仲間の影響がほとんど。親としてできることは、思い切って第三者に介入してもらって関係を良好に保ったり、適度な距離を保ちながら子どもの相談相手になれるといいですね。

身体の面から見ても、小学校高学年~中高生時代は、急加速で発育します。毛がはえたり、男の子の場合だと声変わりをしたり、体つきも変わっていきます。
女の子の場合は、早い子では10歳頃からはじまる「生理」と上手に付き合っていく方法を伝えてあげるのも◎。
身体の発育の知識は、本やマンガなどわかりやすいツールを使って、おうちで伝えたり、共有しておくことをおすすめします。

「性」をオープンに、「家庭」をオープンに。

今回も、まことさんの歌声に酔いしれます

このように、各年齢に応じてアプローチを工夫することで、「性教育」はもっとぐっと身近になります。
特別なことではなく、日常の中の関わりそのものが「性教育」へ直結していくんです。

さらに、オープンマインドでいることで家庭が安全地帯となると、子どもたちは安心して「自立」した大人を目指しやすくなります。

最後になりますが、お土産として、お二人から「子どもの質問に備える回答例集」をいただきました。

「赤ちゃんはどうやってできるの?」「セックスって何?」「ママの身体から血出てるよ、大丈夫?」

突然問いかけられる質問に対しての回答例です。これを知っておくことは、子どもの質問をきちんと受け止め、ごまかさずに答えることにつながっていきます。またわからないことは、一緒に学ぶという態度も大事です。

我が子の年齢に照らし合わせて、「家庭できる性教育」を少しずつ試してみてください!
残すところあと1回の講座です。楽しく真面目に、学んでいきましょう。

パパも真剣に考えています

佐野さん夫婦を好きになった参加者の子どもたち

 

 

【担当講師】
JAPAN ALIVE:https://www.japanalive.org/

(文:mamaBEonline!齋藤)

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