【宮城・中学受験事情⑥】中学&高校受験をダブルで経験した親子・後編

仙台市内の小学校では今日、卒業式があります。
卒業を迎えられた皆さん、おめでとうございます!
6年間という時間の半分をコロナ禍で過ごした小学校生活、どんな思い出が出来たでしょうか。
4月からは、中学生。どんな思い出を作っていくのか楽しみですね!

さて、シリーズでお伝えしています、「宮城・中学受験事情」。中学受験を経た後に、高校受験も経験した親子にインタビューした話をお届けしていました。今日は後編を公開です!最後までゆっくり読んでいただけると嬉しいです。

前回の記事はこちら:https://mamabeonline.net/livein-miyagi/4359/


 

齋藤:高校受験をしたい、と息子さんから言われた時どう思いましたか?

何であえて苦労する道を選ぶの?!と、息子より親の方がかなり悩みました。
勉強や学校生活に対しては何も問題はなかったんです。学校に不満があったとかでもなく、本当に楽しんでいました。
ただ、”文武両道”がしたいという気持ちがあったようで…。ずっと続けていたサッカーをもっとやりたい、という希望で高校受験をしたいと言ってきたんです。

齋藤:そうなんですね!学校生活に満足はしていたけれど、やりたいことを追求したいという気持ちか~。
中高一貫校に受かって学校も楽しく行っていたけれど、「再び受験に向かうことを自ら決意した」ということなんですね。親としては、なんで?!と思うのも無理はないような気がします。
ただでさえ進度がはやい学校の勉強や範囲が広いテストがあるのに、高校受験と通常学習と両立することになったんですね?

息子の選択により、両立せざるを得ない状況になったわけなんです(笑)
学校からは地元の中学校に転入する事もできる(受験に集中できる)と教えていただいたのですが、息子の選択は、「転入はしない!!!」ということでした。

正直、意識していなかった内申点を少しでも上げる為には、直接試験には関係のない範囲も疎かにはできなくなったんです。

ここでまた塾探し開始!!!!ということになりました。

今回は厳しい条件だったんですけど受け入れてもらえる塾があり、サッカーが終わる11月までは何度も日程を調整してもらいながら両立してきました。

またもや塾のおかげでした(笑)

 

齋藤:こどもの意思を尊重し、応援することになったご家族はどうやって息子さんを支えましたか?

 

我が家の場合は勉強や成績に関してはあまり口を出さないようにしていました。本人が1番わかっていましたし、塾を信頼していましたから。無関心でもなく、適度に触れる程度にしていました。

あとは家事の手伝い免除をしたり送迎を頑張ったり。
受験勉強に集中できる環境作りで支えていたと思います。

 

齋藤:家族の支えがあって、息子さんは無事希望の高校に入ったんですね!素晴らしい結果に驚くばかりです!
二度の受験を経て、どう感じていますか?

学校には大変ご迷惑をお掛けしたことを本当に申し訳なかったと今でも思っているので、そこは伝えておきたいですね。学校に理解をいただいたことは、ありがたかったです。

それを踏まえた上で、中学受験、高校受験とも、息子の意思を尊重できたのではないかなと感じています。
大小関わらず選択をさせる機会が多かったのですが、結果的にはしなくても良かった中学受験も本人はプラスでとらえてくれています。

ママ友から教えてもらった言葉があるんです。

『幸せになる子を育てるのでなく、どんな境遇におかれても幸せになれる子を育てたい』

この言葉で、二度目の受験をさせるべきか、止めるべきか、正解がわからず悩んでいた私は、子育ての原点に戻る事ができました。

失敗してもそれを乗り越えられる力の方こそ身につけて欲しいと思いました。そのためにまずは、自分の意思で決断させ責任を持たせること、これが大事だと二度の受験をして改めて気づかせてもらったと思っています。

 

齋藤:素晴らしい考え方で感動します。子どもの決断を信じて、その過程も結果もすべて自分で責任を取らせることの大切さですね。なんでもう一回受験するのよ!って思ったはずなのに、その選択を尊重してくれた親御さんがいてくれて、息子さんも頑張る力になったと思います。
ちなみに・・・弟くんもいらっしゃいますけど、弟くんは中学受験していないですよね?

これも、本人の意向で『受験はしない』ということだったんです。
友達と同じ中学校に行きたいというのが理由でした。弟は兄とは真逆の性格で、打たれ弱いんですよね。そしてマイペースです(笑)
正直、中学受験には向いていないかもと感じていたので、その選択に私も賛成でした。

齋藤:これも素晴らしい考え方ですね。「お兄ちゃんも受験したんだからあなたもしなさい!」ではなく、子どもの考えをしっかり聞いて受け止める姿に二度目の感動です。今回は貴重なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。


中学受験を考えるシリーズは今回で一旦終了となりますが、今後も折に触れてピックアップしていきたい話題ですので、その時をお楽しみに。

(文:mamaBEonline!齋藤)

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