第四回 宮城に作りだされた「場(バ)」~ペンギンインターナショナルスクール編~

mamaBEstyle!副代表のaiがお届けするコーナー。このコーナーでは、仙台を中心として宮城で出会ったヒトが作り出す「場(バ)」の紹介をしています。それは、観光地や華やかな場所のような「ハレ」の場ではなく、宮城の日常を作り出す「ケ」の場。宮城で暮らす者として、宮城に広がる日常の「場」に出会えることをうれしく思っています。

 

訪れたのは、2016年4月名取市杜せきのしたに開園したペンギンインターナショナルスクール(保育園)。

名取中央IC下りてすぐ、イオンモール名取に近い場所にありました。園舎の後方には増田川が流れている最高のロケーション。この河川敷、子どもたちの遊びや探究フィールドのひとつなんだそうです。

 

園舎の後方には、どこまでも続く青空と増田川

あ!ペンギンさん、いた!!

 

出迎えてくださったのは、ペンギンインターナショナルスクール園長の横田智史先生と明るい先生、そして元気いっぱいの子どもたち。園全体で表現してくださったWelcomeムードのおかげで、一気に心がとけました。

9時30分、Moring Circle(朝の集り)の始まり。一体、どんな時間なのでしょうか?

 

Let's sing English Song&Japanese Song together!!

歌ったり、踊ったり、楽しみ方いろいろ

毎月の歌を主に英語で歌っていました。最年少の2歳児クラスの子どもたちは、音にのったり、先生たちや大きい子たちの声に合わせて体をゆらしたりのニコニコ顔。

4月から入園して半年過ぎて、かなり慣れてきたんですよ~。最初の頃は歩きまわっている子も多いですから(笑)。でも、それでいいんです。それぞれの楽しみ方で。今は英語の歌が歌えなくても、この子たちちゃんと聞いていますしね。

智史先生がこっそり教えてくれました。2歳児~5歳児クラスの全園児が集まり、エネルギー満タンな姿をたくさん披露してくれました。「ねえ、見てみて!」「わたしも見て!」「ぼくを見て!」とたくさんアピールしてきます。この空間の楽しさを全身で物語っているようでした。

先生は英語で語りかけます

 

途中、Foorinが歌っていた「パプリカ」が流れ始めたのですが、それはFoorin team Eが歌っていた「Paprika」でした。
年長の子どもたち数名が英語で歌いながら、時に振り付けを交えながら楽しんでいる様子に感心したと同時に、2~3年後には、今の2歳児さんたちもこんな姿になっているんだな、と未来が見えるようでした。

 

日本語と英語、どちらも日常的に使う

開園当時、”Don't speak Japanese.”と言って、先生も子どもも日本語を使ってはいけないというルールを作ったこともあったんです。でも、うまくいかなかった。日本語をしゃべってはいけない、というプレッシャーが大人にも子どもにものしかかり、みんなが無理をしている状態になってしまっていたんです。

 

そこで、先生は英語で話すことがほとんどですが、子どもたちに英語を強制することをやめたら効果がでました。母国語も大切ですから、毎週1回は「日本語デイ」を設けていて、その日は丸一日日本語で過ごしています。

英語はあくまで気持ちを伝えるツールですよね。ここでは、英語は「学問的に学ぶもの」ではなく、「生活の中で無理なく自然に身につけるもの」と捉えています。カナダ、イギリス、韓国、フィリピンなど様々な国から先生が来ていて、英語というくくりでもそれぞれ癖がある話し方をしますが、子どもたちは関係なく、聞くこと、理解することができるんですよ。

 

子どもたちは、英語を勉強しているのではなく、英語が話されている環境に身を置いているということ。

英語が自然と溶け込む空間で過ごしていると、英語が目に触れる回数、耳に届く回数が圧倒的な数になります。異文化理解力も同時に育むことができる点も素晴らしい環境だと感じました。

クリスマス衣装のミーティングしています!

 

書くことだって、積極的です

英語で数学の時間です

算数をしている年長クラスに潜入しました。それぞれがmy pencil(自分の鉛筆)を持って問題に取り組む姿は、もう小学生?と思うほどのしっかりぶり。一方で「解けたことを精一杯アピールする声」が、かわいらしく響いていました。

算数は、計算力を高めるというより、概念を教えることを大切にしています。年によって多少の調整はありますが、年長児で分数まで教えますよ。例えばピザを切る方法で分数の概念や意味を伝えていますね。文字もひらがな、カタカナ、アルファベットを練習しています。

と教えてくれた智史先生。

教える内容は先生たちと相談してから展開していきます。授業のフィードバックをもとに、続けるところと改善するところを話し合っているそうですが、先生たちの裁量の大きさもうかがえます。

 

幼児教育は、教育の要(かなめ)

ママビースタイルを読む園長・智史先生

保育の現場を見せてもらうと、この園を作った智史先生についてもっと話を聞きたくなりました。

はじめて見学に来た保護者さんで、ぼくが園長だって気づかない方もいますよ(笑)。ジャージ着てること多いですしね!

ご本人の申告通り「園長っぽい」という雰囲気はないけれど、「絶対面白い人だ」という第一印象はいつの間にか確信へとつながっていました。

智史先生の教育観、幼少期の頃の話、親の在り方…笑いもたくさん、学びもたくさんの時間を過ごしました。智史先生に関する話は、宮城を選んだ人コーナーでお届けします。お楽しみに。

ペンギンインターナショナルスクール(保育園)

【場所】名取市杜せきのした5-31-11
【電話】022-226-8975
★幼児教育無償化対象園
★1クラスの園児数は15名まで。1クラスに、外国人&日本人保育士の2名を配置する少人数で手厚い体制
【HP】http://penguin-school.jp/
【FaceBook】https://www.facebook.com/penguin0427/

 

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