「今日のごはんは新米だよ!」と聞くとなぜか心がウキウキ嬉しくなりますよね。そしていつもよりご飯そのものを味わい、自然の恵みや生産者さんへの感謝も湧いてくる新米や季節の旬を味わうことは、日本ならではの習慣だと思います。
「せっかくの宮城の新米。おいしく炊いて味わいたい!」という想いを実現するために、仙台在住・一児の母、土鍋deご飯協会の代表を務める、土鍋家の高田麻由さんにインタビューしました。
「ねぇねぇ麻由さん。おいしくお米を炊くコツや、料理に合わせたお米の選び方、教えてくれませんか?」
土鍋を愛し、様々なお米と出会ってきた麻由さんからのアドバイス、ぜひ参考にしてくださいね!
お米をおいしく炊く方法
まずはお米の基本の扱い方についてレクチャーをいただきました。洗い方、浸水、水の量、炊飯方法は以下の通りです。
【洗い方】お米を「研ぐ」必要はありません。流水で3~4回水を変えながら優しくかき混ぜる程度で十分です。
【浸水】炊飯器で炊く場合は、通常の炊飯モードに浸水時間も含まれています。別途、浸水をさせる必要はありません。
土鍋の場合は、20~30分程度浸水させてください。浸水時間が長すぎても美味しさが損なわれてしまいます。(最大でも2時間まで)
【水の量】新米は少し水の量を減らしたほうがいい、など諸説ありますが、特に気にしなくてもいいようです。お米によっても違いますし、好みの硬さもあるからです。一度通常通りに炊いてから、ご自身の好みに合うように加減していくことをおすすめします(正解があるわけではないので、ご自身の感覚を大事にしてください。)
【炊飯】土鍋でも簡単に炊けますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね
炊き上がった後がポイントです!炊き上がったら(土鍋の人は蒸らしの時間が終わったら)、ごはんを底の方からすくい上げ、上下をひっくり返すようにほぐします。これにより余分な水蒸気がぬけてふっくらとした状態がキープできます。炊き上がったままそのままにしておくと蒸れて硬くなってしまいます。
お米の選び方
精米されたものを購入するのであれば、少なめの量で2、3種類常備しておくことをおすすめします。それは、精米すると酸化して味が落ちていくため。1ヶ月くらいで食べきれる量を購入するか、玄米で購入して家庭用の精米機で食べる分だけ精米するとよりおいしさを味わえます。
また、料理(おかず)に合わせてお米を使い分けると、それだけでよりおいしく、料理も楽しくなります。
おおざっぱではありますが、覚えやすく3タイプのお米を紹介します。
■コシヒカリタイプ
粘りがあり甘く食べごたえのあるお米。味のしっかりした肉料理、洋食などに合います(だて正夢・ミルキークイーン・ゆうだい21・)
■ササニシキ タイプ
やわらかくしっとりあっさりしたお米。焼き魚、刺身など和食に合い料理の味を引き立たせます(ふっくりんこ・ささ結び・日本晴)
■ひとめぼれ タイプ (万能型)
適度な粘りとあっさりとした甘みのお米。コシヒカリとササニシキの中間のイメージです(あきたこまち・つや姫・銀河のしずく)
この3タイプを常備しておくと、おかずに合わせてお米を変えて楽しめます。
最近の我が家は、白米に金のいぶきを少し混ぜて炊いています。
金のいぶきは玄米でありながら浸水時間や炊き方が白米と同じでいいという優れもの。金のいぶきだけで食べてもとてもおいしいですが、子どもがいるご家庭などでは、白米と混ぜると子どもも気にせず食べられると思いますので、ぜひ試してみてくださいね。
最後に、麻由さんはこう話していました。
ごはんがおいしいと、おかずのおいしさもグレードアップしてくれるので、シンプルなおかずでも大満足。
ごはんとお味噌汁と一品。忙しい日はそれだけでも十分。
献立に悩む方は、ぜひおいしいごはんをメインにして、献立を考えてみてはいかがでしょうか。
いかがでしたか?おかずに合わせてお米を選ぶ、お米に合わせておかずを考える…様々な角度から、食べる楽しみを味わえそうですよね。それに食育や、食卓の会話のきっかけにもなりそうです。
新米の時期はあっという間に終わってしまいます。色々試して、好みの【宮城のお米】を見つけてくださいね!
【記事監修・高田麻由】 Donabeka(土鍋家)/パーソナルコーチ/講師 ファシリテーター
「自分らしくちょうどいい」心地よい暮らしと、本質的に幸せな生き方を実現するサポートをしています。
仙台市在住・一児の母。