【完成報告②】みんなの子育てQ&A「私だけじゃない」と知る心の薬。

9月23日に行われた仙台市主催の『みんなの子育てフェスタ』にて配布した冊子「みんなの子育てQ&A」について、きちんと報告ができていなかったのですが、何回かに分けて報告しています。

前回の記事はこちら:https://mamabeonline.net/livein-miyagi/4675/

あの頃を思い出し、懐かしがり、言葉に残す。しあわせに「じぶん肯定」

日々子育てに追われていると、ついつい忘れてしまう「あの頃」のことって多いと思います。
家に飾る写真や、思い出を残したホームビデオや動画などで振り返ることは簡単なのですが、目の前の我が子を相手にすると、「思い出に浸る」ことは意識しないと難しいかもしれません。

そんな子育て世代の皆さんにお願いした今回のアンケートは、どうやら、「あの頃」をじっくり思い出し、振り返ることに一役買ったようです。それに、自分の子育て経験を誰かに伝えたり、文章にすることって案外ないんですよね。質問されたり相談されたら答えるけれど、自分から話すことでもないし…という感覚。

あんな大変なことがあった、こんな面白いことがあった、これはちょっと失敗したかも、こうしておけばよかったかも…。

試行錯誤してきた足あとが、次の子育て世代の糧になる。この想いに賛同してくださった多くのママとパパたちが記してくれた言葉は、そのどれもが温かいもので、どれもが愛に溢れていました。

母乳育児❓ミルク育児❓それとも混合❓みんなそれぞれの答えがある。

1冊目の「産前・出産・産後編」の中で多くのコメントを寄せられたのが、「母乳とミルクのこと」でした。

完全母乳、母乳とミルクの混合、ミルク育児・・・色んなパターンがあるのですが、これに関しては「〇〇であるべき」という考えに囚われやすい領域です。

私は長男の産後、「絶対母乳で育てる!それが一番幸せ!」と思っていました。そう思い込んでいたんです。
母乳の出は悪くはなかったですが、辛かった…。
昼間の頻回授乳、夜中は2時間起きで授乳(ひどい時は30分…)の生活をしていたら、体重は40キロまで減って、毎日睡眠不足…。(2人目、3人目は一向に体重減らなかったのに!!!)
実家のサポートがあってもしんどかったことを覚えています。誰からも言われていないのに、「母としての使命感」にかられていたんですね。

そんな私を見て母が言いました。

「ミルクあげなさい!あんたの回復のためにも、私たちの睡眠のためにも、ミルクやっていいの!」

「よし!ミルクもやろう!」と決意したのに、頑固でこだわりの強い長男、哺乳瓶を断固拒否するじゃありませんか!!
「え、哺乳瓶なんてどれも同じじゃん?嫌がるなんて、知らない!!」と教科書通りにいかないことに悶々とする娘を横目に、母は「いいの、いいの、飲めればいいの」とスプーンで飲ませたり、コップで飲ませている始末(笑)

そんな母に必死で抵抗し(笑)、フィットする哺乳瓶とミルクに出会うまでに時間とお金を費やしたことは言うまでもないし、その後の離乳食でも苦労したのですが、アンケートの回答を読んでいると、たくさんのママたちがそれぞれ悩み、自分たちなりの答えを見つけていたことが分かりました。

わたしだけじゃないよね。

そう思えるだけで、心が楽になる。そんなページに仕上がっています。

あの時支えられたことは、人生の宝もの。それを次の世代におすそ分け。

冊子の終わりには「子育ての大先輩」や「子育ての専門家」たちからいただいたコメントを載せています。

NPO法人せんだいファミリーサポート・ネットワーク代表理事の伊藤さんからも心の通ったメッセージが届きました。
県外出身である伊藤さんの仙台での子育ては、仲間や先輩たちの存在が大きく影響を及ぼしていたようです。

心が軽くなる薬を得た伊藤さんは、その心の処方薬を次の世代におすそ分けし続けています。
今でも現役、子育て世代の道しるべとしての存在感は絶大です。

「子育てで困ったら、一人で抱え込まず、家族、友達、子育ての支援者をぜひ頼ってくださいね」

伊藤さんはこう仰っています。

手探りの子育て期、迷ったり、困ったり、泣きたくなったら、誰かを堂々と頼っていいんです。
頼られた人も喜んで手を差し伸べてくれます。

子育て期こそ「お互いさま」

そんな文化が、仙台での子育て世代にさらに浸透していくことを願っています。

今回は、ここまで。
次回も、制作の裏話あれこれをお届けしたいと思います。

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